「在宅テレワークの推進で、机(デスク)を自宅に備えたいと思っています。と言うのも、自宅に机(デスク)がないので、仕方なくダイニングやリビングのテーブルでPC作業しています。机のDIYはデザインによると思いますが、初心者にも作れる簡単な方法があれば、デザイン例で何点か教えてください。」
●「DIYやったことないんだけど、簡単に作れますか?」
●「脚に天板載せただけの机じゃなくて、収納とかもある机が簡単に作れるなら知りたい!!」
●「でも机を自作するのって簡単なの?引き出しとかあるし、かなり難しいんじゃないの?」
●「少し長い机がなかなか売ってなくて、簡単にDIYできればいいな!」
●「DIY初心者なので、机(デスク)を簡単にDIYする方法を知りたいです」
他にもこのような声が聞こえてきます。
●DIY初心者が簡単にDIYできるひとつの方法として、ホームセンターを利用する。
天板の集成材のような大きいものは、自分で自宅で長い直線カットはしない方がいいです。(短い材料はノコギリでOKです)
通常、天板の集成材(さぶろくばん:3尺(910mm)×6尺(1820mm))や2×4材などの木材は、ノコギリではなくて電動ノコギリでカットしますが、
予め寸法が分かる図面があれば、
ホームセンターの昇降盤という機械を使ったものによるカットサービスを利用する方が、早くて便利で正確な材料取りができます。
もちろん有償ですが。
私が利用しているホームセンターでは1カット50円、カットの長さに関係なく、回数でカウントします。
●必須工具が必要ですが、お持ちでない方はホームセンターでレンタルしましょう。
今回は工業デザイン業を営み、DIY歴19年の筆者が、DIYで簡単に自作できる机(デスク)を下記の4つの例をイラストでご紹介します。
●机DIYの脚 アイアンの例
●机DIYのスチール丸パイルポール脚の例
●机DIY のカラーボックスとスチール丸パイルの例
●長 机(デスク)DIY 作り方とは?
【関連記事1】
DIY初心者におすすめの必須工具11選!実例で使い方をご紹介!
基本工具はメジャーで測って、ノコギリで切って、ドライバーでネジ固定するもの
工具類は関連記事で詳しく学びましょう。
実際に作る時はDIYの基本必須工具の関連記事をお読みください。
ツーバイ材を主材にしたDIY初心者におすすめの必須工具11点をご紹介しています。
【関連記事イメージ】
机(デスク)DIYの脚は簡単ですか?
机のDIYはデザインによりますが、とても簡単な作り方があります。
「それって、どのくらい簡単なの?」と思われましたか?
シンプルなものは脚に天板を載せるだけでDIYできます。
実はDIYする時にシミュレーションはとても重要です。
机(デスク)のDIYが簡単な理由やDIY要素を見極めることは、ご自分のデザインを考えるのに必要になります。
では早速、提案デザインを見てみましょう。
提案デザインは、天板サイズはW1700×D700(㎜)としてみました。(W1820㎜でも問題ありません)
厚み(t)は重要なので後で説明しますが、天板のたわみを防止するために厚みを30㎜にします。
※何故、W1700×D700(㎜)かと言うと、別記事でちょっと本格的な机(デスク)を提案しています。
その提案品の天板サイズがW1700×D700(㎜)なので、比較のために同じ寸法にしています。
また、天板の厚みはt18㎜と薄く、取り外し可能な点もポイントのひとつです。
あとで覗いてみてください。
【関連記事2】
では、簡単な机(デスク)のDIY方法を順次ご紹介します。
1 机のDIY
アイアン脚は簡単
脚としてすでにできあがっているスチールパーツに天板を載せて組み立てる方法が簡単です。
例えば、
エイ・アイ・エス(AIS) テーブルキッツ脚ハイタイプ(口型)2本1組 ブラック TBK-665ST BK
アイアン脚仕様
●製品サイズ:幅630×奥行85×高さ665(㎜)脚の高さはハイタイプ。
●スチール製の太いフレーム(パイプ部分は幅50mm、奥行25mm)でしっかりと天板を支えます。
●アジャスター付でガタツキを抑えられます。
●付属のネジはテーブルキッツ天板用となります。
トップマイティ 六角軸先三角木工ドリル 10本組
付属ネジをそのまま使うには、鬼目ナットDタイプ M6×16 つば付きを使用すると仕上がりもきれいになります。
【鬼目ナット (Dタイプ・六角穴 ねじ込み式)】
鬼目ナットの下穴位置
天板厚t30㎜とは言え、
脚の間隔を開けすぎると『たわみ』が心配なので、脚間隔1000㎜くらいならば問題なさそうなので作ってみましょう。
とりあえず、脚位置はセンター振分で。
鬼目ナット6×16の下穴
鬼目ナット6×16の下穴位置のマーキングは、実際に脚を天板にあてがってみて鉛筆などで印を付けた方が確実です。
M6x16の鬼目ナットを埋めこむためにパイン集成材天板の裏に開ける下穴の径は9mm(深さ約20mm)です。
鬼目ナットはネジの径より少し大きめに開けるのがポイントです。
鬼目ナットの挿入
接着剤をつけた鬼目ナットを下穴にあてがいます。
ねじ込みタイプの鬼目ナットは頭の部分に六角形の穴が開いているので、そこに六角レンチを差し込み時計方向に回します。
木部の水平面より少し中に入るくらいまでねじ込みましょう。
では、アセンブリ(組み立て)してみましょう。
【集成材天板とアイアン脚のアセンブリ】
【机DIYの脚 アイアン01】
【机DIYの脚 アイアン01】
鬼目ナットの入れ込みは少し難しいかもしれませんが、このDIYは超簡単!!これだけです。
自己評価
意外とシンプルでカッコイイ!
でも机と言うよりはテーブル。机の要素がない。
収納がないので、ワゴンや棚などが必要になる。
引き出しが欲しい。
天板下に幕板など入れたりしないと、たわみ量の強度に不備を感じる。
末永く使う机(デスク)としては物足りない。
という訳で、
1st「リ・デザイン」
“Redesign”(再設計)してみましょう
なるべく簡単に!!
- 引き出し収納が欲しい(簡単に追加するには市販品で対応)
- アイアン脚のスパン(間隔)をもう少し広げて安定感をもたせる。
- スパン(間隔)を広げるので、天板裏の見えない部分にたわみ防止用補強材(2×4)を2本追加。
- PC・周辺機器などの配線処理用の棚を天板下に追加
引き出し収納
●引き出しタイプトレーテンダーワイド
●天板裏にピタッと貼り付けてネジ固定
●テーブルなどの天板の下に引き出しが簡単に取り付けできる
●付属:両面粘着テープ・木ネジ・仕切り版
【リ・デザイン机DIY脚 アイアン01】
【リ・デザイン机DIY脚 アイアン02】
【リ・デザイン机DIY脚 アイアン03】
リ・デザインしてみました。
最初のものより多少は机(デスク)らしくなりました。
アイアン脚は堅牢なスチール枠なので、前後方向にとても強く、固定プレートが木ネジやコーススレッドではなく、鬼目ナット固定なので、左右の横方向にも強度を保てる設計になっています。
天板の『たわみ』は天板と一体化した補強を入れてあげるとかなり減少する筈です。
ただし、
リ・デザインでの補強材(2×4,SPF材)の固定面は、木表(きおもて)面ではなくて縦方向の木端(こば)面にすると、さらに強いです。
あと、追加した1×6材の配線棚は、きっと便利で重宝すると思います。
【SPF材】
1st「リ・デザイン」の自己評価
大体、机(デスク)らしくなりました。
今回、天板はパイン集成材t30㎜、大きさは3×6板(サブロクバン)910×1820(㎜)。
使う天板サイズは700×1700(㎜)なので材料が余ります。
もったいないので、余すことなく使います。
という訳で、
2nd「リ・デザイン」
“Redesign”(再設計)してみましょう
なるべく簡単に!!
机上棚を追加
- モノを載せると天板が狭いので、余った材料で机上棚を追加する。
天板サイズはW1700×D700(㎜)
棚板の長さWは1700㎜、奥行きDは207㎜ (910-700-3) ※3㎜はノコ刃厚切代として
机上棚は2×4材長さ160㎜の「下駄を履かせる」、つまり2×4材の木表(木裏)89㎜分上げる。 - 2×4材長さ160㎜の「下駄」は固定しない。
滑り止めシートを「下駄」の上下に貼り、天板と机上棚の間に置く。
固定しないことで作業しなくて済むし、棚に飽きたら簡単に撤去できます。 - ※天板の集成材t30㎜のカットはホームセンターに依頼しましょう。
、
【リ・デザイン机DIY脚 アイアン 机上棚】
【リ・デザイン机DIY脚 アイアン完成品】
こんな風に、室内にレイアウトするとイメージが伝わるでしょ。
【リ・デザイン机DIY アイアン脚完成】
2nd「リ・デザイン」の自己評価
かなり机(デスク)らしくなりました。
端材を余すことなく使った机上棚の追加は、オリジナリティも増し良好です。
気に入ったら、どんどんマネしてください。
2 机のDIY
ポール脚は簡単
ポール脚の位置
天板に4本の脚で、すぐに机(テーブル)になります。
天板裏にポール脚の受け座金具をネジ固定すれば完成です。
アイアン同様に、天板厚t30㎜とは言え、
脚の間隔を開けすぎると『たわみ』が心配なので、脚間隔1000㎜くらいならば問題なさそうなので作ってみましょう。
とりあえず、位置はセンター振分で。
ただし、天板のたわみ防止に中間部に脚が必要になるので、5本の脚になります。
床面端口にアジャスターも取り付けられるセット品もあるので簡単に作れます。
ポール脚仕様
日本製ポール脚 円柱脚 デスク脚 60.5Φ × 4本セット+1本
高さオーダー アジャスター付き
プロが使う家具金物(300mm~700mmまでフリーサイズカットあり)
全15色のカラー対応。 提案品:クロームメッキ
【簡単デスク集成材天板とポール脚のアセンブリ】
【スチール丸パイルのポール脚01】
【スチール丸パイルのポール脚02】
【スチール丸パイルのポール脚01】
このDIYは超簡単!!これだけです。
※自己評価
天板のたわみ防止に中間部に脚が必要になるので、5本脚がうるさい。
収納がないので、ワゴンや棚などが必要になる。
引き出しが欲しい。
揺れやたわみ強度に不備を感じる。
末永く使う机(デスク)としては物足りない。
という訳で、
1st「リ・デザイン」
“Redesign”(再設計)してみましょう
なるべく簡単に!!(前出のアイアン脚と同様に)
- 引き出し収納が欲しい(簡単に追加するには市販品で対応)
- ポール脚はやはり4本使いが良いか?
- 試しに、ピカピカのクロームメッキを黒色に変更(全15色のカラー対応)してみる。
- ポール脚のスパン(間隔)をもう少し広げて安定感をもたせる。
- スパン(間隔)を広げるので、天板裏の見えない部分にたわみ防止用補強材(2×4)を2本追加。
- PC・周辺機器などの配線処理用の棚を天板下に追加
ポケットホールジョイント(斜めのネジ打ち)
【ポケットホールジョイント】
たわみ防止用補強材(2×4材)を天板裏に固定する場合、強度があるのは厚い方・長手方向(89㎜)を垂直に付ける方がいいですよね
天板(集成材)に2×4材を固定する場合のネジ固定は、表面の2×4材に下穴を開けて、コーススレッドの半ネジで2×4材側から固定します。
通常は広い面(89㎜側)を接着面にしますが、強度を考えると狭い面(38㎜側)を接着面にて立てて固定した方がいい訳ですから、狭い38㎟面から下穴ドリルで貫通孔を作らないとなりません。
これが意外と難しいです。
こんな時はポケットホールジョイントと言う専用工具であけた斜めの穴からネジ打ちする方法で行います。
専用工具なの簡単に斜め穴があけられので凄い楽に強度のあるネジ固定が可能となります。
ポケットホールジョイント加工をするための治具セットが
Kreg(クレッグ)ポケットホールジグ320です。
これがあればポケットホールジョイントは、とても簡単にできます。
1.材料をカットして、
2.ポケットホールジョイント加工して、
3.専用ネジ(コーススレッドではない)で固定するだけです。
引き出し収納
●引き出しタイプトレーテンダーワイド
●天板裏にピタッと貼り付けてネジ固定
●テーブルなどの天板の下に引き出しが簡単に取り付けできる
●付属:両面粘着テープ・木ネジ・仕切り版
【リ・デザイン机DIY脚 ポール01】
【リ・デザイン机DIY脚 ポール02】
【リ・デザイン机DIY脚 ポール03】
【リ・デザイン机DIY脚 ポール04】
ポール脚も最初のものより多少は机(デスク)らしくなりました。
前出のアイアン脚の方が堅牢な枠でとても強いので揺れはかなり少ないです。
ポール脚は一本脚で固定プレートで持っているようなもので、4本脚でも多少揺れます。
まあ、最初の5本脚デザインの方が揺れは少ないです。
所詮、このような簡単なものなので、気にするかしないかは、あなた次第です。
後、
こちらも、追加した1×6材の配線棚は、きっと便利で重宝すると思います。
足許スッキリです。
という訳で、前出のアイアン脚と同じように机上棚を追加してみました。
2nd「リ・デザイン」
“Redesign”(再設計)してみましょう
なるべく簡単に!!
アイアン脚と同じなので内容は省きますが、イメージは次のようになります。
【リ・デザイン机DIY脚 ポール完成品】
2nd「リ・デザイン」の自己評価
かなり机(デスク)らしくなりました。
端材も余すことなく使った机上棚の追加は、オリジナリティも増し良好です。
気に入ったら、どんどんマネしてください。
3 机のDIY
カラーボックスとポール脚は簡単
左右に市販のカラーボックス置き、それを台(脚)にして市販の天板となる板を載せるだけでも収納付きの簡単な机ができます。
ただし、一般的なカラーボックスは奥行が300㎜程度と狭い。
天板奥行き(700㎜)が広いと不安定になるので、スチール丸パイルのポール脚(左右)と併用をしました。
カラーボックス仕様
●サイズ: 幅359×奥行292×高さ706(㎜)
●主材:プリント紙化粧繊維板(フラッシュ構造)
『プリント紙化粧板…中質繊維板などに木目などを印刷したシート(紙)を貼り、その上に、上げ塗装を施したものです。
中質繊維板(MDF)…木質繊維を成形したもの』
●内寸(1マス):幅33×奥行27.8×高さ33cm
●板厚:14㎜
●組立:お客様組立品(ノックダウン式)
引き出し
【サンコープラスチック】 小物収納3段 シルキー 幅25.2×奥35×高28cm ブラウン
Amazonより商品の説明
●A4サイズがピッタリ収納できる3段引き出し
●主張しすぎないシンプルなフォルムとカラーがお部屋の整理整頓をやさしくサポート
カラーボックスの棚板追加
棚板が少ないので、収納力を増します。
【カラーボックスの棚板追加 の説明図】
棚受け桟
1×1材(19×19×270㎜) (合計2列×3段×4台=24本)を付けて、3段追加します。
1×1材×3ft(3フィート 910㎜より板取、1本から3ケ取り)合計8本
棚板
シナ合板t5.5㎜ W326×D270×12枚 (3×6板1枚より板取)
カラーボックス天板はフラッシュ構造
●芯材に木の枠組みを使い、両側に板を貼ったもの。
●両側面の板と板との間には空洞の部分が出来る。
●ネジ固定するときに芯材部分にしないとバカネジになるので注意。
【カラーボックスとスチール丸パイル01】
【カラーボックスとスチール丸パイル01】
「リ・デザイン」
“Redesign”(再設計)してみましょう
なるべく簡単に!!(前出のアイアン脚やポール脚と同様に)
- 引き出し収納が欲しい(簡単に追加するには市販品で対応)
- PC・周辺機器などの配線処理用の棚を天板下に追加(簡単に追加するには市販品で対応)
- 概ね使いやすい机(デスク)の基準は満たしている。
引き出し収納
●引き出しタイプトレーテンダーワイド
●天板裏にピタッと貼り付けてネジ固定
●テーブルなどの天板の下に引き出しが簡単に取り付けできる
●付属:両面粘着テープ・木ネジ・仕切り版
配線収納棚
イーサプライ ケーブルトレー
【リ・デザイン机DIYカラーボックス01】
【リ・デザイン机DIYカラーボックス02】
【リ・デザイン机DIYカラーボックス03】
【リ・デザイン机DIYカラーボックス04】
と言っても、
足許スッキリで、きっと便利に重宝すると思います。
4 机のDIY
カラーボックスは簡単
前出の発展形です。
左右に市販のカラーボックス置き、それを台(脚)にして市販の天板となる板を載せるだけでも収納付きの簡単な机ができます。
ただし、
カラーボックスの奥行が600㎜程度と広いものを使えば、天板奥行き(700㎜)が広くても不安定になることはないので市販品を探してみました。
見つけたのはカラーボックスをかなりバージョンアップした収納ユニットです。
引き出しユニットと片開き式収納ユニットがある。
各ユニットのサイズは同じなので左右置きに使えます。
IKEA (イケア)
ALEX( アレクス) 引き出し×5段ユニット(白)
カラー:ホワイト
大きさ:W360×H700×D580(㎜)
IKEA (イケア)
ALEX( アレクス) 収納ユニット(白)
カラー:ホワイト
大きさ: W360×H700×D580(㎜)
では、早速組み立て見ましょう。
【机DIYカラーボックス】
天板固定はしないで、滑り止めシートを天板とユニットに挟んだだけ。
それだけでも天板の自重で前後はずれないのでOKとした。
「リ・デザイン」
“Redesign”(再設計)してみましょう
なるべく簡単に!!(前出のアイアン脚やポール脚と同様に)
- 小物引き出し収納も欲しい(簡単に追加するには市販品で対応)
- PC・周辺機器などの配線処理用の配線棚を天板下に追加
(2×4材)と(1×4材)と(1×6材)でDIY - 机上棚を追加
ポイントはなるべく簡単に!!
机上棚を追加
- モノを載せると天板が狭いので、余った材料で机上棚を追加する。
棚板の長さWは1700㎜、奥行きDは207㎜ (910-700-3) ※3㎜はノコ刃厚
机上棚は2×4材長さ160㎜の「下駄を履かせる」、つまり2×4材の木表(木裏)89㎜分上げる。 - 2×4材長さ160㎜の「下駄」は固定しない。
滑り止めシートを「下駄」の上下に貼り、天板と机上棚の間に置く。 - ※天板の集成材t30㎜のカットはホームセンターに依頼しましょう。
机上棚と配線棚
【リ・デザイン机DIYカラーボックス 机上棚と配線棚】
【リ・デザイン机DIYカラーボックス】
完成イメージ
【リ・デザイン机DIYカラーボックス完成】
前出の通り、
5 長 机(デスク)DIY
簡単な作り方とは?
部屋の端から端まで3mくらいはありそうな長い板を天板にして、長机を壁一面に作りたい方もいらっしゃるかと思います。
その場合、
左右2つの脚ではなく、もうひとつ中央に脚を追加して3の脚で支えると、強度が安定して天板の「たわみ」を気にしなくて済みます。
左右2つの脚で天板の長さ3mなら、天板厚を厚くしても必ず「たわみ」ます。
特に、3mの一枚天板は特注になります。
もちろん制作可能ですが、コストは奥行き・厚み寸法にもよりますが、結構お高いです。
イラストはD700㎜でW1500㎜を2枚使っています。
材料費は3×6板(サブロクバン)t30㎜集成材が2枚分なので、特注の一枚天板よりはかなり安価です。
この場合の一枚天板と二枚天板の見栄えはほとんど変わらないと思います。
下のイラストはご自宅でデザイン業を営むAさんご夫婦の長机をイメージしてみました。
ワイド寸法は最大で3640㎜(1820㎜×2)までOKです。
【長机(デスク)DIY 作り方イメージ】
長 机(デスク)DIYの 作り方も、
アイアン脚・ポール脚・カラーボックスとポール脚の作り方のポイントとなる要素を取り入れると、とても簡単に作れます。
例えば、
【イケアのカラーボックス】とアイアン脚やポール脚の組み合わせでも長机(デスク)が出来上がります。
また、
前出の項目『5.机のDIYカラーボックスは簡単』で考えた【イケアのカラーボックス机(デスク)】を部屋寸法に合わせて2台使えば、もう立派な長机(デスク)が出来上がります。
「リ・デザイン」
“Redesign”(再設計)してみましょう
なるべく簡単に!!(前出のアイアン脚・ポール脚・カラーボックスと同様に)
- ポール脚の長さは【イケアのカラーボックス】の高さH700に合わせてオーダーする
- 小物引き出し収納も欲しい(簡単に追加するには市販品で対応)
- PC・周辺機器などの配線処理用の配線棚を天板下に追加
(簡単に追加するには市販品で対応) - 机上棚を追加
前出と同様なので詳細は省きます。
主な商品は下記の3点
IKEA (イケア)
ALEX( アレクス) 引き出し×5段ユニット(白)
カラー:ホワイト
大きさ:W360×H700×D580(㎜)
配線収納棚
イーサプライ ケーブルトレー W900
引き出し収納
【簡単長机カラーボックスとポール脚リ・デザイン室内設置1】
【簡単長机カラーボックスとポール脚リ・デザイン室内設置2】
「如何でしたでしょうか?」
色々考えられますよね。
でも、
このように「机のDIYは簡単」とは言え、
机DIYのサイズで机を作るのに重要なポイントは高さです。
これ以降は少し基本的なことをお伝えします。
6 机(デスク)DIY
構造は?
机(デスク)の設計デザインをする前に、どんな構造か簡単に見てみましょう。
机(デスク)は一般的に天板と脚という簡単な構造をしています。
平たい板(天板:てんばん)の下に脚(あし)があり、その脚と脚は幕板(まくいた)と言うツナギ材補強で繋がって強度を保っています。
持論ですが、テーブルと机(デスク)の定義は
テーブルとは? 二方向以上から複数人で座れる。主に飲食するために使うもの。
机(デスク)とは? 一方向からしか座れない。1人で作業するために使うもの。
【テーブルと机(デスク)イメージ】
テーブルは、デザインによって違いますが、一般に4人用の4本脚テーブルは四方から使う分、構造的な保持スペースが少ないので強度のある脚を作るには意外と経験と知識が必要になります。
天板と脚は上部で幕板によって接合され、幕板は(4コーナーの脚の付け根)隅木(すみき)で繋がって強度を作っています。
一方、
机(デスク)では、勉強・仕事・作業などをする一人用机の脚部は、座位で膝が入る脚スペースが矩形の一方向から使えればいいので、残りの三方で堅牢な土台を作れます。
こだわらなければ、何かの台(脚)に板(天板)を載せれば机は簡単に作れます。
7 机(デスク)DIY
高さは?
机には座る椅子との関係から適切な机の高さ(天板の高さ)があり、姿勢が悪いと肩こりや頭痛の原因になったりする場合があるので注意したいところです。
机の適切な高さは個人差があり、市販の机関連用品の弱点は規格品なので個人の体格に合った特注品入手が難しく工夫が必要です。
人間工学に基づいた適切な机の高さ(天板の高さ)の目安として机と椅子の理想的な高さを求める計算式が公開されています。
天板の高さと椅子の座面の高さの差を「差尺:さじゃく」といい、
一般的には差尺はおよそ27~30㎝が使いやすいとされています。
適切な机の高さ(天板の高さ)=座面の高さ+差尺
適切な座面の高さ(㎝)=身長 × 0.25 + 差尺(㎝)=身長 × 0.16
8 机DIY
天板の素材はどうしますか?
机のDIYで天板の素材選びは大きなポイントのひとつです。
価格の安さ、入手しやすさ、適度な硬さ、加工性の良さはDIYでも重要ですし、手に触れる部分なので金属ではなく温かみのある木材がベストです。
天板の素材はたくさんありますが、実際にホームセンターなどで入手できる素材は意外と少ないです。
個人的には合板下地メラミン化粧板貼り仕上げがおすすめですが、木工所や木製工場などに伝手がないとなかなか購入できないし、コストもそれなり高いし、加工機や専用工具も必要になってくるし、木口貼りも必要になります。
天板の厚さ・大きさW×Dを指定して木口貼りも指定して作る事ができるオーダーメイドもありますが。
まあ、DIYなので、無理のない範囲で妥協することも大切だということです。
と言う訳で、
おすすめの机DIY天板の素材は、パイン集成材になります。
【パイン集成材】
集成材(しゅうせいざい):
小さく切り分けた小角材や挽板(ひきいた)を乾燥させ、寄木のように接着剤で組み合わせた「人工」の木材です。
端材を効率的に造作できるため、無垢材より低コストに高品質の天板を製作することができます。
無垢材に比べて割れや反りが出にくい、品質が安定しているため扱いやすい。
DIY天板として市場流通が多く入手し易いのでおすすめです。
樹種はナラ材やタモ材が好きですが、価格の安さ、入手しやすさ、適度な硬さ、加工性の良さなど総合的に判断するならパイン集成材がおすすめです。
9 机DIY
天板塗装(集成材)
ポイントは仕上げ塗装を欠かさないこと。
しかも反り防止に裏側も塗装しますが、表面は2回塗り、裏面は1回塗りで大丈夫です。
塗装方法はいろいろありますが、
おすすめは下塗りに塗膜なしの「木目を生かした仕上げ」をするオイルステインで、
木材の内部に染み込ませ木材自体を着色します。
木目を生かした美しさを最も引き出すにはステインがいいですね。
上塗りで塗膜(とまく)を作るために2液型ウレタンニス(つや消しクリア)で仕上げます。
塗料を塗って乾燥後に硬化した状態を塗膜(コーティング)と言います。
2液型ウレタンニスは強い塗膜性があるので耐水性・耐熱性も上がり、普通のニスのように熱いコーヒーカップを置いても跡が残ったりしません。
注意:
ステインは日本語で着色剤といい、文字通り「色をつけるための塗料」であり表面を保護する力がありません。
ニスで表面を保護することで、何かが触れたときの色落ちを防ぎます。
例えば、椅子にステインを塗って座ったら服が汚れるとか、テーブルにステインを塗って水拭きしたら色が落ちるとかあります。
10 机DIY
天板の厚みはどう考えますか?
天板の厚みは、見た目の安定感や見栄えばかりでなく、載せる物の荷重量や脚と脚のスパンや内部構造材に影響します。
特に脚と脚のスパンが長いほど荷重量が一定でも「たわみ量」が増します。
天板の厚みが厚いほどたわみ量が少ないですが、コストは厚みに比例して高くなります。
たわみ量とは、重さにより水平部材が元状態から「変形」することです。
下記は棚板のたわみですが、イメージとしては天板も同じです。
たわみ抑止方法は、厚みのある天板を選び、天板を支える脚を追加増設することも重要です。
前出のように、
市販の机関連用品で脚としてすでにできあがっているスチールのパーツやスチールパイプ脚4本で机のDIYをする場合などは、脚と脚のスパンと天板の厚みとたわみ量の関係で、強度や耐荷重が保てるかイメージできます。
机の天板厚さは天板のサイズ、載せる物の重さ、脚と脚の間隔で決めます。
以上です。
引き続き、
前出しました、ちょっと本格的で難しいく面倒くさい机(デスク)のDIY提案も覗いてください。
【関連記事2】
まとめ
机(デスク)のDIYは、市販品の関連商品を使うと簡単です。
●机DIYの脚 アイアンの例
●机DIYのスチール丸パイルポール脚の例
●机DIY のカラーボックスとスチール丸パイルの例
●長 机(デスク)DIY 作り方とは?
しかし、机(デスク)のDIYの適合高さは重要でしたね。
ご自分の適合高さを知っておきましょう。
基本として、
天板の素材・天板塗装(集成材)・天板の厚みについてもお分かりになりましたでしょうか?
DIYであなたのDIY作品に参考になれば幸いです。
では、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
DIYネットサンク代表 ノマー