木目を生かす塗料とは?ステインやオイルがなぜ美しいのか解説!

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木目を生かした塗料タイトル

 

木材の木目の美しさを最も引き出すことができるのが浸透型塗料の【ステイン】・【オイル】塗料。DIY塗装では『木目の生かし表現』が醍醐味。人気の【ペンキ】、【ニス】、【ワックス】、【ステイン】、【オイル】の特性を知ることは初心者には重要です。

●「無塗装の木製家具をペイントしたいのですが、木目を潰さずに仕上げるには、どのような塗料を使えばうまくいきますか?」(DIY初心者)

●「黒いアイアンのカッコいいテーブルフレームをゲットできたので、テーブル天板をウォルナットの無垢材で、木目を生かして塗装したいのですが、ステイン?オイル?ワックス?塗料は何がいいでしょうか?」(DIY中級者)

●「ズバリ!木目を生かした塗装って何ですか?」(DIY初心者)

今回は、「ズバリ!木目を生かした塗装って何ですか?」にお答えいたします。

DIY初心者が覚えなければならない木材塗装の基本のひとつには、

木目を生かす塗料 と 木目を隠す塗料 の違い』と言う『木目の表現』があります。

これ重要です

工業デザイン業を営むDIYERの筆者が、

人気の【ペンキ】、【ニス】、【ワックス】、【ステイン】、【オイル】の特性からで解説します。

 

 

塗料で『木目を生かすか、木目を隠すかの違い』って何?

 

木材塗装で、木目を生かすのか、それとも木目を隠すのかは、選んだ塗料によって違ってきます。

木目を生かしたい場合は、【ニス】・【ワックス】・【ステイン】・【オイル】がおすすめで、

木目を隠したい場合は、【ペンキ】がおすすめになります。

 

『木材塗料』の特質の「塗膜成分の有無」で木目の表現を大きく分類すると4種類。

塗膜(とまく)があるものでは

1. 塗膜あり「木目を隠した仕上げ【ペンキ】

2. 塗膜あり木目を生かした仕上げ【ニス】・【ワックス】

3. 内部塗膜あり「木目を生かした仕上げ」【オイル】

塗膜がないものでは

4. 塗膜なし「木目を生かした仕上げ」【ステイン】

 

塗膜(とまく)とは、塗料を塗ってを作ることをいいます。

塗料を塗って乾燥後に硬化した状態を塗膜(コーティング)と言います。

簡単に言うと、『塗装』とは『塗料』を『塗膜』に変える工程なんです。

また、塗料を大まかに分けると2つの種類があります。

塗膜になる塗膜成分(樹脂の主成分)配合か、そうでない非塗膜成分かの違いです。

1. 塗膜成分で塗膜を作る造膜型塗料(ぞうまくがたとりょう)、【ペンキ】・【ニス】・【ワックス】があります。

【ペンキ】は油性調合ペイント(OP)や合成樹脂調合ペイント(SOP)で、塗膜で着色するので木目は生かされませんが、塗膜で木材を保護することができます。

【ニス】は、塗膜が強力で木材を保護します。剥がすのが大変で、別の塗料を上から塗るということもできないくらいです。

【ワックス】は造膜型塗料の塗装面の保護用もしくは単独で含浸用としても使用されています。造膜型と浸透型のいいとこ取りです。

2. 非塗膜成分で木部の内部に染み込んでいく浸透型塗料(しんとうがたとりょう)【ステイン】・【オイル】があります。木材に浸透していくので、木目がそのまま生きています。

【ステイン】と【オイル】が木目を生かしてくれます。

 

木材塗料の基礎情報を知りたい方は

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『木材塗料5種類の違いとは?DIY初心者には木材塗装の基礎を!』
内容:
木材塗料は基本的に、
樹脂、顔料、溶剤で構成され、
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『木目を生かす表現』って何?

木材の木目の美しさを最も引き出すことができるのが浸透型塗料の【ステイン】・【オイル】塗料です。

木目を生かし、くっきりと際立たせることが出来ます。

木の質感を損なわず年輪を出すことができ、木目の美しさを際立たせます。

DIY塗装ではこの『木目の生かし表現』が醍醐味のひとつですね。

 

そもそも木目って何でしょうか?

年輪と木目

木は春から夏にかけては成長が速いため柔らかい細胞ができ、成長の遅い秋から冬にかけては硬い細胞が出来ます。

季節の変化により繰り返し成長した細胞が、木の横断面に同心円状の輪として現われるのが「年輪」です。

冬目と夏目

 

年輪を数える時に指す、色の濃いところを「冬目」といい、年輪として輪に見える部分ですね。

色の明るいところを「夏目」といいます。

木目とは、木材を製材したときに現れる年輪などの模様のことですね。

柾目と板目

木の切り口に見られる、年輪・繊維などから成る模様のような線のことで、切り方によって現れる模様により、「板目」(いため)、「柾目」(まさめ)、「杢目」(もくめ)

の 3つに大別されます。

「板目」(いため)、「柾目」(まさめ)が木目です。

【杢目】(もくめ)とは、年輪の上に浮かび上がっている独特の模様のことです。

 

なぜ、木目を生かした美しさを最も引き出すのが【ステイン】や【オイル】なのでしょうか?

ステイン木目生かし塗装

「冬目」は密度が高いためステインを多く含みません。

反対に、「夏目」は密度が低いため、ステインを多く吸い込みます。

だから、夏目と冬目で吸い込むステインの量が異なるため、木目がはっきりと際立たせることが出来ます。

 

【ペンキ】塗膜あり木目を隠した仕上げ とは? 

ペンキ

【ペンキ】(カラーペイント)(エナメル仕上げ)

ペンキは、樹脂に水や油を混ぜたもので、乾燥後に強い樹脂の膜を形成するものです。

塗膜になる塗膜成分(樹脂の主成分)が配合された造膜型塗料です。
木材に染み込まずに木材表面に塗膜を作るので耐水性、耐久性に強いです。

ペンキ=オイルペイントや合成樹脂調合ペイントのことで、植物油などで稀釈します。

着色塗料で、膜を作って不透明な仕上がりになる塗料です。

下地が透けて見えない仕上げ、エナメル仕上げになる塗料のことをいいます。

はっきりとした色で木目を覆い隠します。

木目を塗りつぶしたいなら不透明塗膜で木目を隠せるエナメル塗料を使用します。

一般的には、塗装した時に木目が隠れるものをペンキといい、膜を張るものとイメージしてみてください。

木目を生かしたい場合にはペンキはNG(クリアは除く)であり、ペンキの上からステインを塗ることもできません。

 

【ニス】塗膜あり木目を生かした仕上げ とは?

【ニス】

ニス

基本的に透明の硬い樹脂塗膜を作り、下地がきれいに透けて見えて、光沢のある仕上がりになる塗料で、木目を生かすものをニスと呼んでいます。

【ペンキ】とは違い、色が付くわけではありません。透明です。

無色透明な艶のあるものが基本ですが、着色できるタイプもあり、木材の表面に色のついた半透明の塗膜を作ります。

「カラーニス」という塗料で、つや消し剤や顔料を加えて着色が塗装と同時に完了してしまう便利なものです。

一回塗るだけで着色が出来てかつ光沢のある仕上がりになる塗料のことを言います。

きれいな輝きのある表面にするには初心者には少し難しいですが、最も保護効果の高い塗料です。

硬さや用途は、アクリル、ウレタン、セラックなど樹脂成分で違ってきます。

ニスは樹脂(膜を作る成分)が多い傾向が見られます。

【ペンキ】か【ニス】か?使う時の絞り込み方法

塗膜あり木目が見えない仕上がり木目を隠したいは、【ペンキ】

塗膜あり木目が見える仕上がり木目を生かしたいは、【ニス】

のように【ペンキ】と【ニス】に大別して、目的や用途、艶の有無、臭いの有無などに合う塗料を探すと、絞り込みやすくなります。

 

【ステイン】塗膜なし木目を生かした仕上げとは?

【ステイン】

ステイン 

塗膜成分を含まない顔料・染料を水(水性ステイン)や油(油性ステイン)に混ぜたもの。

木材に使用し、塗膜を作らないで含浸し着色する着色剤です。

木材を着色するのには最適。

ステインは着色剤で塗料ではなく、単に木材や塗料などに色を付けるだけで、木を保護する性能はありません。

低粘度、液状で、刷毛などで塗布し木材に浸透し着色することができます。

木地に浸透させる必要があるため、ペンキやニスを塗った上からは、塗装できないので注意が必要です。

木材の内部にしみ込んで木材自体を着色します。

前出でもご説明した通り、

木材専用の着色剤で最もきれいに木目を浮かび上がらせます。

木目を生かした美しさを最も引き出すにはステインがいいですね。

なぜなら、夏目と冬目で吸い込むステインの量が異なるためでしたね。

「夏目」の柔らかい部分は密度が低いため、ステインを多く吸い込み、濃く着色するので木目が際立ちます。

水性タイプは、カラーバリエーションが鮮やかです。
溶剤は水なので臭いが気になる方は水性ステインをおすすめします。

油性タイプは、着色剤が深く浸透し、木目の濃淡がはっきり出ます。
木との相性重視なら油性ステインがおすすめです。

木目を表現したいなら木材に浸透し着色するステインを使用します。

木目を塗りつぶさずに着色できるので木目を生かした仕上がりとなります。

ただし、

木目を生かした仕上げをする場合は、ステインで好きな色に着色後に表面塗装するのが一般的ですが、

ステインは、保護膜を形成しないので、ステインを塗っただけでは触れた服に色が移ったり、水拭きをすると色が落ちたりすることがあります。

なので、ワックスやクリアー剤を上塗りする必要があり、

保護をするには、上からニスを塗るか、オイル仕上げを行う必要があると言うことです。

 

【オイル】内部塗膜あり木目を生かした仕上げとは?

 オイル

オイル 

オイルは、木材の表面から浸透し内面から保護します。

木の表情を浮かび上がらせることができる浸透型塗料です。

拭き上げることで表面にニスのような膜を作らず、木の手触りと質感を生かす仕上げを オイルフィニッシュと言います。

酸素に触れると固まって樹脂化する性質を持っていて、液体の状態で木材に染み込ませ、内部で固まらせることで木材を保護・強化する目的で行われます。

ただし、水滴がついたまま放置すると輪染みになることがあります。

 

【ワックス】薄い塗膜あり木目を生かした光沢仕上がりとは? 

【ワックス】

ワックス

 ワックスは、固形のものや液状のものもありますが、基本的にバターのような塗料で、塗り方もバターのように薄く塗りこむだけ。

木材内部に少しだけ浸透し、表面に薄い膜を形成します。

つや出しや、木材の過度の乾燥を防ぎます。

木の表面にとどまって汚れから守る塗装です。

濡れ色にならず、無塗装に近いさらっとした仕上がりで、ステインほど浸透性はありませんが、ステインより厚い保護膜を形成し、なめらかな質感を出すことができます。

 

まとめ

DIYで人気のある【ペンキ】、【ニス】、【ワックス】、【ステイン】、【オイル】の5種類を例に挙げて、DIY初心者の方が塗装・塗料選びの基本になる情報を解説いたしました。

木目を生かしたい場合は、【ニス】・【ワックス】・【ステイン】・【オイル】がおすすめで、

木目を隠したい場合は、【ペンキ】がおすすめになります。

木目を生かしたアンティーク調の塗装が素敵で人気です。

【ステイン】と【ワックス】は『木目表現』できるという点では同じような感じですが、ステインは木材に染み込んで色をつけるもの、ワックスは木材の表面に色の塗膜を作るという点でまったく違う塗料でしたね。

ご自身の目的に合わせて塗料を選んでください。

選んだ塗料で、『塗膜』ができるかできないかの判断は、『製品の説明書き』をよく読むことです。

木材を保護すると書いてあれば保護しますし、書いていなければ保護しません。

書いてある効果が全てなので、DIY木材塗装の基本を身に着けて、素敵な作品を楽しんで作ってください。

 

以上です。

 

DIYであなたのDIY作品に参考になれば幸いです。

では、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

DIYネットサンク代表  ノマー

 

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